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専門外来のご案内

リンパ浮腫外来

リンパ浮腫とは

乳癌や子宮癌などの癌の手術後、また放射線治療後の腕や脚に、腫れ、むくみ、だるさ、疲れやすさなどの症状が出ることがあります。こうした症状は、手術などの治療後すぐに生じる場合もあれば、10年以上経過して出てくる場合もあります。

症状はゆっくりと進行することが多いので、適切な治療が行われず、浮腫は進行します。また、感染による炎症を繰り返すことによって、皮膚が固くなります。こうした症状が進行するほど、治療は難しくなってしまいます。できる限り発症を予防し、発症してしまったらすぐに悪化を防ぐことが重要です。

左下腿リンパ浮腫

リンパ浮腫の治療

顕微鏡下のリンパ管細静脈吻合術(LVA):手前がリンパ管で、吻合後リンパ液が静脈に流入している。

リンパ浮腫の治療は、大きく保存的治療(空気圧マッサージ、弾性ストッキング着用、運動療法、利尿剤などによる薬物療法など)と、外科的治療(手術療法)の二つに分けられます。理学療法は一定の効果が得られる反面、効果を維持するためには治療を継続する必要があります。ただ、リンパ浮腫の患者さんたちはこのような理学療法以外に有効な方法がないという状況に長らく置かれてきました。

0.5mm未満の超微小血管吻合技術(スーパーマイクロサージャリー)を用いたリンパ管細静脈吻合術(Lymphaticovenular Anastomosis: LVA)が確立されたおかげで、リンパ浮腫外科治療を行うことができるようになりました。手術は安静目的に原則として入院加療を行います。入院期間は、足の場合は4-5日間、腕の場合は3日間程度です。皮膚を切開した傷あとはほとんど目立ちません。身体への負担は極めて小さく、浮腫の改善によるQOL(Quality of Life:生活の質)の向上が期待できます。

また、LVAでも治療効果が少ない患者さんに対しては、健康なリンパ節リンパ管を移植して、リンパの流れを改善する治療があります。移植された部位でリンパ節が生着すると、周囲の組織から新生リンパ管を介してリンパ液が吸収されることにより、症状の改善が期待されます。近年では脂肪由来幹細胞をリンパ浮腫の部位に注入する幹細胞治療により、リンパ管の再生を促すという、革新的な治療も一部の施設で行われ始めています。幹細胞を用いる再生医療は、厚生労働省が認めた特定認定再生医療等委員会でその治療の妥当性・安全性・医師体制・細胞加工管理体制などが厳しく審査されます。現在当院ではこれらの治療は行うことができませんが、今後こうした治療も提供できるように、準備をすすめております。

受診、予約方法

当院では、月曜日にリンパ浮腫の専門外来を行っております。日本医科大学付属病院のリンパ浮腫外来は、リンパ浮腫に悩まれる患者さん、予防をしていきたい患者さんに、より良い日常生活を送っていただけるようお手伝いいたします。
足や手のむくみが目立つため困っている患者さんがいらっしゃいましたら、いつでも外来にてご相談ください。

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