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専門外来のご案内

ほくろ・いぼ・できもの外来

ほくろ・いぼ・できもの外来について

「小さい頃からあった顔のほくろが最近大きくなってきた気がする」、「気づいたら子供の足にいぼができていた」、「家族に背中のできものを指摘された」、「皮膚のがんが心配だ」などのお悩みはありませんか?

ほくろ・いぼ・できもの外来は、皮膚の表面に変化を生じるほくろ、いぼ、できもの等について診察、治療を行う外来です。形成外科専門医が診察、治療を担当致します。
ここでいうできものとは、皮膚などに生じる腫瘍やしこりのことを指します。できものは体のあらゆる部位に生じるもので、原因によって見た目や形、触った時の硬さなど様々です。

皮膚の表面あるいは皮下組織(皮膚の下から筋肉の上までの層)にできたものを診断し、適切な治療を行います。良性から悪性のものまで様々なものがありますが、ここでは主に良性のものについて記載しています。なお、悪性腫瘍では出血する、ジクジクしている、いびつな形をしている、周囲との境界が不明瞭になることなどの特徴があり、このような場合には特に注意が必要です。
悪性腫瘍については、皮膚・軟部悪性腫瘍外来のページもご参照ください。

種類については視診、触診によっておおよその診断をつけることが可能ですが、ダーモスコープ(明るい照明下で10-30倍程度に拡大して皮膚を観察し診断を行うための方法)や超音波、あるいはCTやMRIをつかった画像検査も必要になることがあります。またダーモスコープを用いた診断をする際、皮膚科専門医の医師に診察を依頼することもあります。

治療法としては、手術療法、液体窒素を用いた凍結療法、レーザー治療などがあります。形や大きさ、性質などにより治療の手順や方法を検討する必要があります。正確な診断のためには手術療法により摘出し、病理組織検査(顕微鏡を用いて病理医が細胞の種類、良悪性を調べる)を行う必要があります。
治療法については外来を受診して頂き、診察の結果で最適な方法をご提案させて頂きます。悪性のものも含め最初の診察結果が重要になりますので、まずはお気軽に外来へご相談ください。
なお種類によっては、自費治療になる場合がございます。

ほくろとは

いわゆるほくろ(黒子)は小型の色素性母斑のことで数mmから1cm大の大きさのものを指します。
ここでいう母斑とは、遺伝的または生まれてくる時の要因に基づいて生涯のさまざまな時期に発現し、ゆっくりと発育し色調や形の異常を伴う皮膚の病変のことをいいます。ダーモスコープの所見から良性と考えられるものは経過観察とすることもありますが、整容上の問題があるもの、大きなものについては外科的な切除、あるいはレーザー治療を行うことがあります。

いぼとは

いわゆるイボとは、手足の指や足の裏などに好発する数mmから数cm程度の大きさの盛り上がった病変です。ヒト乳頭腫ウイルスが小さなキズから侵入して皮膚の表面に感染することで発生します。
主に、液体窒素を用いた凍結療法にて治療されています。多発している場合は、ヨクイニン(ハトムギ種子抽出物)内服を行うこともあります。

以下に、一般的によく見られるものについて発生する場所別に記載致します。

①表皮細胞由来

1.表皮嚢腫(粉瘤、アテローマ)

皮膚のできもので最も頻度の高いものです。多くの方は、「脂肪の塊ができた」と来院されますが、中身は皮膚の角質です。皮膚の下に袋状にできものができます。袋の中には粥状の白い垢のようなものが入っており、ときに臭いにおいがします(皮膚の角質のケラチンの臭いと言われています)。中身を押し出しても袋が残っているとまた再発します。しばしば細菌感染を起こし化膿することがあり、赤く腫れて痛みを伴い、膿がでたりします。
治療は手術によって袋ごと摘出します。大きさや場所などによって紡錘型に皮膚を切開して袋ごと摘出する場合と小さく穴を開けて袋だけ摘出する場合(くり抜き法)があります。化膿した場合は、まず少し皮膚を切開して膿を外にかき出します(切開排膿)。そして炎症が治った後に(約1~2か月後)袋ごと摘出します。

2.皮様嚢腫

頭部、特に目の周りによくできる半球状のできものです。胎生期に皮膚が迷入してできると言われています。入院治療が必要になることもあります。
胎生期の皮膚の埋入で出来ると言われ、目の回りに良く出来ます。
奥が深く骨まで続いていることがあるので入院治療が必要な場合があります。

3.脂漏性角化症

中年以降に顔面、頭部、体幹などにみられる1-2cm程度の大きさの境界が明瞭な薄い褐色から黒味がかった褐色の盛り上がりのあるものです。老人性疣贅ともいわれ、いわゆる皮膚の加齢性変化で生じるものです。
半年以内に全身に多発し痒みを伴う場合は、内臓悪性腫瘍合併(レザー・トレラ兆候)の可能性があり精査が必要です。
治療は、経過観察、液体窒素による凍結療法、外科切除などがあります。

4.表皮母斑

出生児または幼少時からザラザラした境界明瞭な赤みを帯びたいぼ状の母斑が出現するものです。そのまま経過を見ることもありますが、整容的に問題のある場合は外科的切除、レーザー治療、凍結療法などを行います。

②皮膚付属器由来

1.石灰化上皮種

毛穴の一部分から出来ると言われており、幼少時の顔面、頸部、上肢によくみられます。文字通り触ると石のように硬いできものができます、通常症状はありませんが、軽い痛みを伴うこともあります。治療は外科的摘出です。

2.脂腺母斑

頭部や顔面に好発し、頭部に生じると脱毛班となります。生まれた時にはやや赤みがありますが、年齢とともに見た目も変化し徐々に盛り上がっていぼ状になり、淡い褐色へと変化します。加齢とともに基底細胞癌などの悪性腫瘍を生じる場合があり、腫瘍発生が疑われる場合や整容目的での希望がある場合に外科的切除を行います。

3.脂腺増殖症

顔面(おでこ、頬、鼻)によくできる、白色から黄色の3-8mm大のできものです。中央にくぼみがあり皮脂を出すことがあります。若い女性にできることもあり整容的に問題となる場合は外科的な切除やレーザー治療を行うこともあります。

③神経堤(胚発生において生じる脊椎動物特有の構造)由来

1.色素性母斑(母斑細胞母斑、色素細胞生母斑)

いわゆるほくろ(黒子)は小型の色素性母斑のことで数mmから1cm大の大きさのものを指します。
ここでいう母斑とは、遺伝的または生まれてくる時の要因に基づいて生涯のさまざまな時期に発現し、ゆっくりと発育し色調や形の異常を伴う皮膚の病変のことをいいます。表面近くで色素を作るために褐色または黒色に見えます。ダーモスコープの所見から良性と考えられるものは経過観察とすることもありますが、整容上の問題があるもの、大きなものについては外科的な切除、あるいはレーザー治療を行うことがあります。

2.扁平母斑

生まれつきあるいは小児期ないしそれ以降に出現する境界鮮明で平らな茶色のアザです。皮膚の表面でメラニン沈着が強く起きて出来ると言われています。多発する場合は、神経繊維腫症という全身性の疾患の可能性があり注意が必要です。思春期前後から肩や腰の周りにできるものはベッカー母斑と呼ばれます。
治療にはレーザーや切除の手術が行われますが、レーザーでは再発することもあり、治療に難渋することもあります。

3.蒙古斑(異所性)、太田母斑、青色母斑

皮膚表面の下にある真皮に色素細胞(メラノサイト)が集まって出来るアザで、生まれつき又は生まれて間もなく出来るものや思春期以降の大人になってから出来るものがあります。細胞の分布によって名称が異なります。
治療にはレーザーが用いられ、反応も良好なので、各々にあったあて方を考えていきます。

④間葉系由来

1.脂肪腫

全身のどこにでも生じる柔らかい腫瘍で皮下組織にある脂肪が腫瘍化し、脂肪細胞の腫瘍を形成します。通常痛みはありませんが、近くにある神経を圧迫すると痛みを伴うこともあります。比較的形成外科外来でよく見るできものです。特に大腿にある場合や筋肉の中に入り込んでいる場合は、脂肪肉腫という悪性疾患との鑑別のためにCTやMRIなどの画像検査を行います。
治療については悪性疾患の疑いがなく自覚症状がなければ経過をみることもありますが、整容的に気になる場合や徐々に大きくなるため必要に応じて手術による摘出を行います。5cm以上のものや場所によっては入院して頂き全身麻酔による手術を行うことがあります。大きさや場所によっては術後にキズの下に出血や浸出液がたまらないようにドレーンという管を留置することが多いので、術後数日外来通院が必要になります。

2.皮膚繊維種

頸部や脇の下、足の付け根などに生じる柔らかいドーム状のできものです。コラーゲン繊維が増えてできると言われていますが中に脂肪細胞を認めることもあります。
頸部や脇の下に多発する2-3mm程度の大きさの糸状のものをアクロコルドン、体幹に単発するやや大きめのものを軟性繊維種と呼びます。
肥満の方や女性に好発し一種の加齢性変化と考えられています。治療は外科的切除や液体窒素による凍結療法を行います。

3.毛細血管拡張性肉芽腫(化膿性肉芽腫)

外傷などがきっかけとなり、毛細血管が増殖し血管が拡張してできる血管腫の1種です。数mmから2cm程度の大きさのドーム状の赤いできものが、小児の場合は顔面に、成人の場合は体幹や四肢にできます。触ると出血することが多く悪性腫瘍との鑑別が必要になります。
外科的な切除や凍結療法などを行いますが再発することも多い腫瘍です。

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