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顔面骨骨折外来

顔面骨骨折とは

転んだり、事故で顔面を強く殴打すると、顔の骨が折れることがあります。顔面骨骨折の症状は、多くの場合、顔の形が変わってしまうという整容的な問題のみですが、重症になると、口が開けにくい開口障害、ものが二重にみえる眼球運動障害、さらには骨髄炎や髄液瘻などをおこし、いろいろな障害がおこることもありますので、放置せずに形成外科にかかることが大切です。最も多いのは鼻骨骨折、その次が頬骨や頬骨弓骨折、ついで下顎骨骨折、眼窩底骨折と続きます。

顔面骨骨折の特徴

鼻骨骨折

最も頻度が高い骨折であり、斜鼻型(外側偏位型)、鞍鼻型(陥没型)に分けられます。主な症状は外鼻変形であり、鼻閉を伴うこともあり、鼻出血も生じます。腫脹が高度の場合は触診やCTで診断がつきます。通常1-2週間で骨の癒合が始まりますので、その前に折れた骨を元の位置に戻す必要があります。成人の場合、治療は受診したその場でできることがほとんどで、鼻に麻酔をして鼻腔から入れた鉗子で鼻骨を持ち上げ元の位置に整復します。治療後は鼻腔内にガーゼやスポンジをつめて固定します。小児や痛みに敏感な方は全身麻酔が必要になることもあります。

頬骨骨折

一般的な頬骨体部骨折は、頬骨前頭縫合部(眼窩外側)、頬骨側頭縫合部(頬骨弓)、頬骨上顎縫合部(眼窩下縁~上顎洞側壁)の3ヶ所の骨接合部に骨折が生じます。頬部の陥凹変形や、同側の頬部や歯槽部の知覚異常、眼球運動障害などの症状がみられます。頬骨弓骨折の場合は、側頭筋に骨折部が食い込むことにより開口制限が起こることがあります。CTによって診断が確定します。頬骨体部骨折の治療は全身麻酔下に、骨折の状態や症状に応じて口の中などの必要な場所を切開し、チタン製もしくは吸収性プレートで骨折部を固定します。頬骨弓部単独骨折の場合は側頭部の髪の毛のある部分から切開し、骨折部を整復します。

下顎骨骨折

下顎骨骨折は、骨折部に直接力が加わって折れる場合と、顎を打った力が伝わって顎関節のところが折れるといった非直達外力によるものがあります。主な症状は、骨折部の痛み、腫れ、皮下出血、歯のかみ合わせ(咬合)が合わなくなったり、口が開けにくくなったりします。CTにより正確な診断ができます。治療は、できるだけ元通りに整復し、良好なかみ合わせの獲得を目的とします。手術は口腔内や顎の部分を切って、プレートで固定します。またかみ合わせがずれないように歯に装具を付けて上顎と下顎を固定することがあります。骨折の程度によっては顎間固定などの保存的治療を行う場合もあります。

眼窩底骨折

ボクシングで目のところを殴られたり、ボールが目のところに当たって、眼窩内圧が上昇した結果、非薄な眼窩下壁や内側壁が破裂骨折することがあります。これを、Blowout骨折(眼窩吹き抜け骨折)といいます。眼窩の脂肪や目を動かす筋肉が副鼻腔に落ち込むので眼球陥凹、眼球運動障害と複視が発生することがあります。このような状態で鼻をかむと骨折部から眼窩内に空気が入り、腫れがひどくなったり感染を起こしたりするため、鼻をかまないようにしてください。CTで診断し、骨折の程度や眼球運動障害の程度から経過を見て手術適応を判断します。しかし、眼を動かす筋肉が骨折部に挟み込まれている場合(小児に多い)は、緊急手術が必要になる場合があります。手術では、全身麻酔下に下眼瞼の皮膚や結膜を切開し、骨折部に腰から取ってきた薄い骨を敷いたり、薄い人工のプレートを敷いたりします。

顔面骨骨折を受傷したら

まず、受傷したらすぐに救急外来を受診してください。CTを撮影し、どこの部位が折れているか診断し、いつ治療するのが良いか検討します。鼻骨骨折はその場で治療してしまうことが多いです。視力が下がっているなどの重篤な症状がない限り、腫れが引くが、骨が固まらない1週間以内の手術となる場合が多くなります。手術自体は全身麻酔下に2-3時間で終わるものがほとんどです。

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